『どこにもいないあなたへ─恋愛と学問についてのエッセイ』

愛への希求、真実の探求…
それは‘孤独’ から始まる。
絶望の深さから希望が生まれる。

生命・時間・過去・未来・他者・自分。学問や恋愛を通し、宗教学者である著者自身に去来するこうした思いに対して向き合った試考の軌跡。

磯前順一 著
1961 年茨城県生まれ。国際日本文化研究センター准教授。静岡大学人文学部卒業後、東京大学大学院人文科学研究科宗教学専攻博士課程中退。東京大学文学部助手、日本女子大学助教授を経て2007 年より現職。ハーバード大学、ロンドン大学SOAS、チュービンゲン大学、ルール大学ボッフム、チューリヒ大学の客員研究員および客員教授を歴任。宗教・歴史研究。文学博士(東京大学)。
単著
『閾の思考』(法政大学出版局、2013 年)
『宗教概念あるいは宗教学の死』(東京大学出版会、2012 年)
『記紀と考古学』(角川学芸出版、2010 年)
『喪失とノスタルジア』(みすず書房、2007 年)
『近代日本の宗教言説とその系譜』(岩波書店、2003 年)ほか
共編著
『植民地朝鮮と宗教』(三元社、2013 年)
『宗教概念の彼方へ』(法蔵館、2011 年)
『マルクス主義という経験』(青木書店、2008 年)ほか

目次
プロローグ かけがえのないあなたへ─脱臼した時間のなかで
* * *
1 学問をめぐる試考─表現と存在の不安
 夜に抱かれて─生きることの戸惑い 
 心の闇、社会の闇─凡庸な悪について 
 学問から遠く離れて─自明性の喪失
 解体の淵から─存在の不安を見つめる 
 トランスナショナルな記憶形成へ─ベルリン・ユダヤ博物館から 
 世界を旅する学問─散種するポストコロニアリズム 
 他者と向き合うこと─ドバイから見た近代日本 
 孤独な鳥は高く飛ぶ─表現者としての心構え 
 来たるべき友へ─ささやかな経歴 
2 恋愛をめぐる試考─ナルシシズムとノスタルジアのはざま
 重ならない想いと共に在ること─江國香織の時間感覚
 過去に向き合う─表現行為の成立 
 不在の故郷─居心地の悪さについて 
 内なる異界へ─チューリヒ湖畔のC・G・ユング 
 一瞬の永遠─歴史を生きること 
 成熟するということ─ドリトル先生と「秘密の庭園」
 故郷への帰還─山尾三省の旅 
 表現への渇望─差異と同一性の隙間で 
 どこにもいないあなたへ─歴史と宗教の生じるところ 
* * *
エピローグ 大いなる力に触れる─語り得ない出来事を前に

四六判 上製 300ページ 
定価 (本体2,000円+税)

ISBN978-4-87023-638-7 C0095

5月20日発行

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書評(山梨日日新聞、7月28日号)
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ほか、秋田さきがけ、信濃毎日新聞、下野新聞、徳島新聞、に掲載。